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2023年11月08日

文学研究科の菅野博史教授が「中日韓国際仏教学術大会」で研究発表。中国人民大学等でも講演しました

10月28日(土)、中国の福州鼓山で開催された「第10回中日韓国際仏教学術大会」において、文学研究科の菅野博史教授が「三観と天台思想―『維摩経玄疏』巻第二の内容を中心として―」と題して研究発表しました。『維摩経玄疏』は、天台大師智顗が晋王楊広(後の煬帝)の求めに応じて提出した『維摩経』の注釈書であり、そこに説かれる空観・仮観・中観の三観について考察したものです。

本大会は、2012年に中国人民大学、韓国の金剛大学校、日本の東洋大学が協力して、東アジア仏教を研究する国際会議として開始しました。3カ国が持ち回りで主催国となり毎年開催され、今大会で終了となりました。すべての会議に参加した菅野教授は、第2回の会議では中国人民大学の客員教授として発表。第3回以降は、各大学の依頼でコメンターや発表者を務めました。

会議終了後、北京市に移動し、11月1日には中国人民大学において、「仏教学研究の歩みと感想」と題して講演しました。菅野教授は40年の仏教研究の歩みを振り返るとともに、今後の研究課題を人民大学の大学院生と共有しました。また、11月2日には、中央民族大学において、「『維摩経玄疏』巻第一(五義通釈)の内容と天台思想の特色」と題して講演し、五義=五重玄義(名・体・宗・用・教)、四悉檀、その根拠としての『禅経』などについて考察しました。

菅野教授は、「コロナ禍のため、4年ぶりの中国訪問となりました。中国の多くの旧友とお会いでき有意義でした。また、中国人民大学では、先月に私が監訳出版した『中国仏教哲学要義』の著者である方立天先生の名前を冠した『方立天仏学研究講席」の講座で講演かでき、とても光栄に思いました。今回で終了した会議もあり、残念ですが、今後も東アジアの仏教の学術交流に貢献したいと思います」と述べました。

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ページ公開日:2023年11月08日