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2023年09月25日

中堀正洋准教授の共著『北ロシアの暮らしとフォークロア』が出版されました

本学文学部の中堀正洋准教授の共著『北ロシアの暮らしとフォークロア アルハンゲリスク州上トイマ地区日露フォークロア調査より』が、丸善雄松堂より出版されました。同書は、科研費「伝承文化の総合的記述の試み:北ロシアのフォークロア調査資料に基づいて」(研究代表者:塚崎今日子 北海道科学大学准教授)の研究成果の一部として刊行されたものです。中堀准教授は、第3章「食の文化 ―森と川と菜園の恵み―」を担当し、第1章「調査概要」を共同執筆、第6章「上トイマの地理と歴史」を共同翻訳しました。

日本人とロシア人による合同チームは、これまで5度、1995 年、1996 年、2000 年、2015 年、2019 年に、北ロシアに位置するアルハンゲリスク州上トイマ地区においてフォークロア調査を実施しました。採録された資料は貴重かつ膨大で、そのテーマは歌謡や伝説、昔話、年中行事や人生儀礼など多岐にわたります。これらの採録資料を死蔵させることなく電子アーカイブ化し、マルチメディア資料集として刊行することを目的として出版されたのが本書です。共同研究者として、熊野谷葉子教授(慶應義塾大学)、山田徹也特任准教授(立教大学)、アンナ・シニーツィナ氏(上トイマ郷土研究協会会長)、タチヤーナ・カーネワ准教授(ロシア国立シクティフカル大学)の4名も執筆しています。

出版にあたり中堀准教授は、「本書による採録資料の公開はまだ一部ですが、国内外の研究者や現地のインフォーマント、村人たちが活用できる形で提供できたことを嬉しく思います。調査の際にお世話になったインフォーマントや村の皆さんには感謝しかありません。古くから伝わる民謡や俗信、妖怪、村の暮らしなどについて書かれた本書が、ロシアの民衆文化に対する理解と関心を深める一助となれば幸いです」と述べました。

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ページ公開日:2023年09月25日