ホテイアオイ
管理モデルの構築

概要

エチオピアのタナ湖では、増えすぎたホテイアオイが生物多様性の低下や湖の生態系の劣化をもたらしています。人工衛星やドローンなどのリモートセンシング技術と、現地の湖沼観測データを用いて湖に生えているホテイアオイの量を把握し、どのような環境でどの程度生長するかを予測する生長予測モデルを作成します。生長予測モデルをもとに、タナ湖を管理するエチオピアのアムハラ州政府と共同で湖の生態系を守るためのホテイアオイ刈取計画を作成し、ICTを利用したホテイアオイの管理システムの構築を目指します。

テーマの技術的な特徴

エチオピア最大の湖であるタナ湖の面積は3000 km2あり、琵琶湖の面積の約4.5倍の広さであるため、人の手で湖全体を管理するのは難しく、ICTを活用した湖沼環境・ホテイアオイ管理システムの構築が必要です。湖に生えるホテイアオイの量を正しく把握するために、衛星画像やドローンを用いてホテイアオイを他の水草と識別したり、流水計を用いてホテイアオイが風に流される範囲を調査したりします。ホテイアオイの量を推定して生長予測モデルを作成することで、毎年の刈取目標値を算出できるようになります。そして、ホテイアオイ資源を持続的に管理するために、現地の人々がタナ湖の環境とホテイアオイの成長予測を確認できるシステムを開発します。

ワークショップ・マニュアル

担当機関とメンバー

日本側

滋賀県琵琶湖環境科学研究センター:石川可奈子、焦春萌、酒井陽一郎、蔡吉
創価大学理工学部・理工学研究科:今村弘樹、桑原ビクター伸一、Diego Alberto Herrera Ollachica

エチオピア側

タナ湖周辺水域保護開発機構:Ayalew Wondie, Zelalem Liyew
バハルダール大学農学部:Solomon Addisu, Mulatie Mekonnen, Gatachew Bayable, Esubalew Tesfaye
インジバラ大学農学部:Fentanesh Anemut, Yonas Derebe

日本側とエチオピア側の担当分け

日本側:主にバイオマス推定、ホテイアオイの生長・刈取モデル構築
エチオピア側:主に現地観測、刈取計画策定