栄養塩・エネルギー
回収技術の開発

概要

そのままでは廃棄処理や利用が難しいホテイアオイを、破砕・圧搾処理によって圧搾液と固形残渣に分けることで、余すことなく有効活用する技術を開発します。圧搾液は酸素の無い嫌気的環境で働く微生物を使ったメタン発酵により分解することで熱源として利用できるバイオガスを回収しつつ、栄養を多く含む廃液(消化液)はテーマ3における有価物(スピルリナや野菜・農作物)の生産に利用します。一方固形残渣は炭化をすることでバイオ炭を作り、適切な大きさに固めることで燃料として利用するほか、土壌改良材として畑に混合することで農作物の収穫量アップを目指します。

テーマの技術的な特徴

メタン発酵をできる限り高速化することで、低コスト・省エネルギー型処理を目指します。そのために、バガス等の通常捨てられる素材を微生物の住処として利用し、メタン発酵槽内の微生物を高密度に保持する手法や、薬剤を使わずに物理的な前処理を行うことで分解しやすくする手法などを検討します。また、炭化処理ではホテイアオイ固形残渣の含水率の違いがバイオ炭の製造に与える影響や、燃料利用あるいは土壌改良材利用の用途別に最適なバイオ炭を製造する炭化条件を検討します。

担当機関とメンバー

日本側

創価大学プランクトン工学研究所:秋月真一
創価大学理工学部・理工学研究科:佐藤伸二郎、戸田龍樹、藤原正明

エチオピア側

バハルダール工業大学化学・食品工学部:Nigus Gabbiye‬, Hailemariam Zewudu
インジバラ大学自然・コンピュータ学部:Bulti Kumera
インジバラ大学農学部: Ewunetu Tazebew, Mulugeta Tamer