創大Days

2023年04月24日

丹木の歳時記2023 卯月(四)

創大Days編集部

「紅群れ咲くつつじの丘を 白蝶あそこに喜び舞いて」。本学の学生歌の出だしです。この「白蝶」とはどんな蝶を指すと考えられるのでしょうか。まず「あそこに」とは観察者の地点から見てある程度離れた場所と言えます。ということは白い蝶ではあるものの、同定(種の特定)には及んでいないことを物語っています。これまでキャンパスで観察できた蝶は52種。蛾を加えると65種です。分類学上、蝶も蛾も同じチョウ目(モク)に属し、明確な区分はありません。この65種の中で「白蝶」の候補は、①モンシロチョウ②スジグロシロチョウ③ウスバシロチョウ④ツマキチョウ⑤キアシドクガの5種。①、②は秋まで観察できますが、③~⑤は春しか出現しません。③は毒があるために野鳥などの外敵に狙われにくいのか、比較的ゆっくり飛びます。⑤に毒はなく、年によって大量発生し木の上を群れ飛びます。ここまでを整理すると、つつじの咲く頃に現れ、かつ「喜び舞」っているように見える蝶は、③ウスバシロチョウ④ツマキチョウ⑤キアシドクガの順に有力と考えられるでしょう。ただし「白蝶」が実際に「喜び舞」っているかは確認不可能です。末筆ながら本考察はあくまでも筆者の個人的な推測の域を出ず、もとより本学を代表するようなものではないことをお断りしておきます(笑)。
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ページ公開日:2023年04月24日


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