50歳からの挑戦
教員採用試験 合格体験記03
私は、1987年創価大学文学部社会学科(当時)に17期生として入学。卒業後は医療機器販売会社にて25年余り勤務しました。
2018年、約2年半の出向を終えて本社に戻った時が50歳を迎えるタイミングで、「このまま同じ仕事を10年間やるのか?」と思い悩んでいたところ、中学・高校国語科の教員免許を持つ創大20期卒の妻が学童保育支援員として勤務を開始しました。妻から、毎日のように児童との触れ合いの様子を聞くうちに、教育現場での仕事に興味が湧き、“定年後に地域で役に立てれば”という思いで、教員免許取得を目指すことにしました。
同級生には教頭や主幹教諭もいる中で、今から教職を目指すのであれば、人間教育を学べる創価大学で勉強しよう、と迷わず創価大学通信教育部への入学を決めました。
入学後は、妻にも協力してもらいながら時間をやりくりし、高齢の親の介護と仕事との両立のなかで勉強を進めていきました。
スマホのカレンダーアプリに<メディア学習・教職概論①>、<レポート作成・理科教育③>、<試験勉強・道徳教育論>、<スクーリング・教育行財政学>など、この日のこの時間はこれを学習するという全科目の全学習予定を入力。幸い仕事は定時で退勤できる環境に近かったのですが、2年間での卒業と教員免許状取得を目指すうえでは一つも外してはいけないとの思いで、できないときは後日に組み替えるようにしながら、漏らさず予定を組みました。
2021年に初挑戦した採用試験は、社会人特例選考で受験し、1次試験は突破したものの、個人面接と模擬授業の2次試験で、残念ながら不合格となりました。後日、口頭開示で自身の選考結果を目にした時、評価の低さに愕然としました。これは現場で力をつけるしかないと、講師として働く決意に代わりました。
4月からの講師・担任としての期間は非常に貴重な経験となりました。「これで不合格になるはずがない!」と思えるほど、自信と確信を掴むことができたというのが率直な感想です。講師を続けながら2022年の教員採用試験に再挑戦し、無事に合格することができました。
現段階では、教員の労働環境が厳しいのは事実です。時代が変われば、法令や環境も変わるでしょうし、個人で出来ることには限界もあります。ですが、創立者が示して下さった人間教育の重要性はますます高まり、教員の使命の大きさを強く感じています。
今後も、自治体の選考方法の変更もあるかと思いますが、ひとたび教員を目指したのであれば、知恵と努力で勝ち取って欲しいと思います。私も10年に満たない教員生活かもしれませんが、創立者にお応えする教員として成長を続けていく決意です。
のぐち よしあき Noguchi Yoshiaki
[出身地]
神奈川県
[合格地域]
千葉県千葉市
[一日の勉強時間]
平日1時間 休日3~4時間
[おすすめ対策講座]
教職懇談会・2次対策講座
[おすすめ教材]
・小杉拓也『小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)
・小学校学習指導要領
・『千葉県千葉市の小学校教諭過去問』(協同出版)
・『小学校全科の要点理解』(時事通信社)