7度目の挑戦
教員採用試験 合格体験記10
私は大阪府堺市で生まれ育ちました。高校時代の不登校や退学などの経験から、いつしか「学校が楽しい!勉強が面白い」と児童に思ってもらえる環境を作っていきたいと思い、教師を志すようになりました。
通信教育部に入学したのは、22歳の時です。いつか絶対に創価大学で学びたいと思っていたところ、働きながら学べる通信教育部があると聞き、「これしかない」と思い出願。
在学中は、アルバイトを3つ掛け持ちしながら、レポート作成やスクーリング受講を続けましたが、正直、仕事と勉強との両立は本当に大変でした。しかし、大阪光友会の友人や、大学の先生方など、学ぶなかで素晴らしい出会いが沢山あり、「絶対に卒業するんだ」との気持ちを維持することができたと思います。2017年3月に創価大学通信教育部を卒業し、同時に小学校1種免許状を取得することができました。
卒業後は、堺市の常勤講師として働き始めました。
勤務先では、支援学級を担当させていただくことが多く、不登校児童や情緒面、行動面に問題を抱えている児童と向き合う日々を送っていました。物を投げつけられることや、毎日のように暴言を吐かれること、また保護者からの要望の対応など、本当に大変なことも沢山ありましたが、子ども達とのかけがえのないひとつひとつの出会いは私にとって宝物となりました。
また、常勤で働きながら堺市の教員採用試験に挑戦。しかし、合格の壁は高く、6年連続不合格という結果となってしまいました。ときには順位を下から数える方が早いほど、結果が出ず落ち込むことも多々ありました。面接の練習を行ってくださっている職場の先輩や、応援してくれている方々に、毎回残念な報告をしてしまうことが悔しかったです。
「勝つことよりも、負けないこと」
創立者の言葉を思い返し、来年こそは!との思いで、今までのうまくいかなかったところを振り返りました。
自分自身と改めて向き合ったとき、面接が苦手であることに気が付きました。疎かになっていた面接対策を重点的に取り組もうと、対策用のノートに思いつく質疑応答を50項目書き出し、現場経験で培った自分なりの答えを綴るなかで、気付くとノートは25ページになっていました。
「時間がないから勉強が出来ない」と嘆くのではなく、仕事に一生懸命に取り組み、仕事の中で学んだ経験や知識を採用試験の面接に活かしていこうと決め、同僚や先輩の先生にお願いし、仕事も全力でやり抜きながら、面接練習、模擬授業にも取り組みました。そこから、突破口が開いていったように思います。
昨年は大阪府の現職小学校教員である彼女との結婚が決まり、採用試験も堺市ではなく、大阪府での受験に切り替えました。彼女も面接や模擬授業の練習にずっと付き合ってくれ、アドバイスを沢山してくれました。
多くの方の支えの中で、1つ1つの試験を突破し、2022年、7度目の挑戦で大阪府教員採用試験の合格通知を受け取ることができました。この喜びを力に変えて、「子供の幸福が第一」との創価教育の精神を心に刻み、人間教育の体現者として実践に励んでまいります。
教員を志し、通教に入学して夢を叶えるまで、10年かかりましたが、夢を諦めなければ必ず叶うのだと自信になりました。このことを、これからも多くの子どもたちに伝えていきたいと思います。
これから、教員を志す皆様にも、諦めずに頑張ってほしいと、心から願っています。
ふじもと せいじ Fujimoto Seiji
[出身地]
大阪府
[合格地域]
大阪府
[一日の勉強時間]
平日1時間 休日3時間
常勤講師として働いていたので、普段はあまり時間を取れませんでしたが、試験前には5時間ほど毎日していました。
[講師経験]
通教卒業後、5年間小学校常勤講師として勤務