卒業生メッセージ vol.04

創立者へ誓った卒業 苦労の先に使命の道が
奥田 由紀 さん(2021年度 教育学部児童教育学科卒業)
Q1,入学を決意されたきっかけがあれば教えてください。
大学で学びたいという気持ちがありましたが、結婚・出産・子育てなど多忙でいつしか諦めかけていました。
そんな中、子育てをしながら小学校などでのボランティアやPTA活動を通して小学校と関わることが多く、創大通教で教員免許が取得できることを知り興味を持ちました。4人目の出産を機に、「創価教育を学び、子供たちの最高の環境となるべく小学校教員を目指したい」と一念発起し、翌年入学しました。
Q2,在学中の印象に残っている思い出はありますか?
入学して1年目の夏期スクーリングで「学光祭」の実行委員として活動しました。メンバーと寝食を共にし、早朝の呼吸合わせから授業終了後に夜までの作業、そして寮に帰ってから深夜までレポート作成に皆で切磋琢磨したことが特に印象に残っています。
年齢の離れた学友とお風呂で悩みを相談したり、自身の試練に立ち向かっている話などずっと昔からの旧友のような深い語り合いも忘れられません。限られた期間での過密スケジュールではありましたが、共に乗り越えた仲間として今でも強い絆で結ばれていると感じます。
その後も皆でことあるごとに励まし合いそれぞれの課題に挑戦し勝ち越えてくることができました。
Q3,どのような思いで卒業式を迎えたのでしょうか。
いよいよ卒業を迎えられた喜びとともに、通教生活6年間の中で経験した子どもの不登校やうつ病、そして夫の失業など経済的事情から学びの継続を何度も諦めかけたことなどいろんなことが思い浮かびました。大変な時こそ「創立者と誓った卒業を!」という原点に立ち返り、また家族や地域の方々、教員や学友からの激励に支えられてここまでたどり着くことができました。
当日は雨模様でしたが、私には祝福の雨のように心地よく感じられ晴れやかな気持ちで卒業の日を迎えることができました。
夢のような素晴らしい卒業式でした。
記念映像の「お母さんありがとう!」との映像と「母」の曲を聴き、どんなに辛かったことも全部報われて、すべてに意味があり、これでよかったんだと心の底から感動し涙が止まりませんでした。こうしてすべて乗り越えることができたのも、同居している母の存在あってのことだと感謝の想いでいっぱいになりました。
さらに嬉しいことがあります。ずっと引きこもっていた長男が卒業式の数日前に一緒に東京に行きたいと言い出したのです。不登校になった高校の友人と自ら連絡を取り、会いに行きたいとのこと。私の門出の日に大きな成長の姿を見せてくれました。
Q4,卒業後の進路や目標を教えてください。
卒業式では「必ず子どもたちを幸福にできる教員になります!」と決意しました。
自宅に戻ったその日に教育委員会から電話があり、講師で特別支援学級の担任をお願いしたいとのことでした。なんと、4月から小学校の特別支援学級の担任として勤務することになったのです。春からの教員として採用を諦めていただけに思わぬ嬉しい展開にただ驚いています。
学童クラブの支援員として勤務していた時から発達障害の児童やハンディのある児童の支援に関心があったので、私にとって希望通りの採用でした。自身の子どもが不登校やうつ病、引きこもりであった経験から、そういったハンディのある児童の気持ちや保護者の方の気持ちに寄り添えるように努力していこうと思います。
創立者が示された、一人一人を大切にする創価教育の教員として、子どもたちと向き合い寄り添いながら成長していける教員になってまいります。