
国家試験「日本語教員試験」合格体験記
令和6年11月17日に第一回目が実施された「日本語教員試験」の合格者インタビューを掲載。
入学のきっかけや、今後の目標、試験に向けた対策のアドバイスなど、これから日本語教員試験にチャレンジする方はぜひご覧ください。
セカンドキャリア実現のために
Y・Rさん(東京都)
2021年度 文学部人間学科 3年次編入学
2023年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈卒業後のキャリア〉 非常勤講師(日本語学校勤務)
セカンドキャリア実現のために
Y・Rさん(東京都)
2021年度 文学部人間学科 3年次編入学
2023年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈卒業後のキャリア〉 非常勤講師(日本語学校勤務)

入学理由
定年退職後のセカンドキャリア形成のため。
通信教育部で苦労したこと
勉強時間の確保に苦労しました。
一番の思い出
夏のスクーリングは、今でも切磋琢磨しあえる仲間を得られた貴重な体験でした。
役に立った、 おすすめ科目
対照言語学、異文化コミュニケーション入門
通信教育部の学びが活かされていると感じること
異文化コミュニケーションについての概念がしっかり身についたこと。
今後の目標
今はお休みしている、地域の生活日本語教室ボランティアを再開したいと思います。
また、文部科学省が実施する「就労者の為の日本語教師初任研修」も修了したので、いずれはフリーランスで生活者・就労者向けの日本語教育に携わっていきたいと考えています。
日本語教員試験について
試験に向けた勉強
9月に退職して2か月半、試験勉強に専念しました。平日9:00~18:00を勉強にあて、土日は休むようにして集中力を切らさないように心がけました。
直前は土日も勉強していましたので、平均して一日5~6時間程度だったと思います。
使用教材など
・日本語教員試験まるわかりガイド(アルク)
・日本語教員試験対策用語集(アルク)
・日本語教育能力検定試験対策問題集(アルク)
・日本語教育能力試験試験問題集令和4年度・令和5年度(凡人社)
試験に向けたアドバイス
私はまず「まるわかりガイド」の問題集を「対策用語集」で確認しながら始めました。
その過程で、通教で使った教科書やノートを見返しながら、もう一度すべてノートにまとめ直し、重要語句をメモにして壁に貼って常に目に入るような工夫もしました。
基礎試験が免除となるかたもいると思いますが、いきなり応用試験対策に取り組むのではなく、先ずは基礎試験問題からしっかりやって全体像をしっかりつかむこと、基本的な用語・知識をすべて再認識しておくことをお勧めします。
「まるわかりガイド+対策用語集」を3巡ほど勉強し、80点以上取れることを確認してから、「日本語能力試験対策問題集」に取り掛かりました。
これも3巡実施。その過程でも、近年の日本語教育の要であるCEFRや日本語教育の参照枠、外国人労働者の受け入れ・在留資格・入管法などの最新の動向も抑えておく必要がありますので、自分で官公庁のサイトで情報を入手しておくことも重要です。
聴解問題に関しては慣れるしかないのですが、音声学はしっかり復習しておいたほうが良いです。
特に口腔断面図はそらで書けるぐらい頭に入れてください。学習者が間違いやすい発音のパターンもありますので、対照言語学の復習も役に立ちます。
ある程度の知識が身についたと思われたら、あとはひたすら過去問をやり込むのみです。
私は日本語教育能力検定試験の過去2年分の問題集を2巡しました。去年は日本語教員試験の過去問が存在しなかったので、その方法を取りましたが、今年は様々な問題集が出てくると思いますのでご自身で選ばれたら良いかと思います。
第一回目の日本語試験の印象としては、応用試験Ⅱは特に日本語教育の現場に即した問題が多く出題された印象があります。
応用問題ですので、文法や教育理論の基本的な問題はないのですが、出てくる用語が理解できないと問題に答えられないため、基礎知識は必須です。
また、最新の情報も知っておかないと(在留外国人・留学生の国別の割合や著作権・教育理論など)答えられない問題も出題されます。
創大通教でも学びますが、ご自身で情報を集めて学んでいく姿勢も必要とされます。
長くなりましたが、創大通教で学んだ事をしっかり身に着けて、最新情報を押さえておけば必ず合格への道は拓けます!ぜひ頑張ってください!
青年時代からの夢に向かって
M・Kさん(京都府)
2021年度 文学部人間学科 3年次編入学
2022年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈将来の展望〉現在はまだ会社勤めをしていますが、将来は日本語教育に携わる仕事をする予定です
青年時代からの夢に向かって
M・Kさん(京都府)
2021年度 文学部人間学科 3年次編入学
2022年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈将来の展望〉現在はまだ会社勤めをしていますが、将来は日本語教育に携わる仕事をする予定です

入学理由
創価大学で学びたかった。
定年後の生きがいのため「日本語教育」に携わることのできる資格を取りたかった。
通信教育部で苦労したこと
2021年度から2年間、通教の「文学部人間学科」の日本語教員課程により 勉強させて頂きました。
この2年間は、感染症の影響をまともに受けた2年間だったため、入学式と卒業式の2回大学に行っただけで、夏のスクーリングを含めて一度も「対面の授業」がなく、すべてオンラインによる授業だったにも関わらず、大学関係者のご努力により大変充実した授業を受けられたことに、深く感謝しています。
一番の思い出
すべてオンラインによる授業だったが、どの先生方も科目の講義が素晴らしいだけでなく、創立者を世界に宣揚しようとされている姿に感銘を受けました。
役に立った、 おすすめ科目
現代日本語文法Ⅰ・Ⅱ、異文化コミュニケーション入門、日本語教授法演習Ⅱ(教育実習)、日本語教育概論などは大変参考になりました。
通信教育部の学びが活かされていると感じること
生涯学び続けることの素晴らしさを実感することができました。
今後の目標
人生の最終章に、青年時代からの夢であった「教育」に関する仕事に就きたいと考えています。
日本語教員試験について
試験に向けた勉強
平日は夜1時間程度。休日は約3時間程度勉強をしました。
使用教材など
「日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド第5版」
「日本語教育能力検定試験 過去問 令和3~5年度」
「日本語教員試験 まるわかりガイド」
「日本語教員試験 対策用語集」
試験に向けたアドバイス
2019年度入学以降の創大通教の日本語教育養成課程の修了・卒業者は、登録日本語教員試験の「基礎試験」と「実践研修」が免除され「応用試験」を受けるだけでよいことは、大変有利であったと感じています。
なぜなら、8割の得点が必要な「基礎試験」は合格率が10%にも満たない狭き門であったのに対して、6割の得点でよい「応用試験」はそれほど難解ではなく合格率も高いからです。
ただし、「応用試験」のうち「聴解試験」は、会場によっては音声が聞こえにくかったり、問題文が一度しか読まれなかったため、多少の教室環境の悪さに左右されないだけの十分な「聴解対策」を積んでおく必要があると感じました。
試験自体が第1回だったので、従来からある「日本語教育能力検定試験」の教科書や過去問を使って学習しました。
「日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド第5版」 ⇒内容を自分でパソコンに打ちながら、内容を理解するようにしました。
「日本語教育能力検定試験 過去問 令和3~5年度」 ⇒3回解いて、毎回間違ったところの解説を読みました。
「日本語教員試験 まるわかりガイド」 ⇒3回解いて、毎回間違ったところの解説を読みました。
「日本語教員試験 対策用語集」 ⇒内容を自分でパソコンに打ちながら、内容を理解するようにしました。
このうち「過去問」は、解答はあるが解説がないので、ネットに掲載されている解説を参考にしました。 また、「聴解対策」は、上記の参考書や過去問に収録されている音声教材だけでは絶対量が不足しており、もう少し実際に音声を聞きとる練習が必要であるため、ネットの動画を活用して練習を重ねるとよいと思います。
「介護」と「日本語」の二刀流に挑戦
O・Mさん(兵庫県)
2020年度 文学部人間学科 3年次編入学
2021年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈卒業後のキャリア〉 介護施設で働きながら、ボランティアで市内在住の外国人の方に、日本語レッスンを1対1で実施しています
「介護」と「日本語」の二刀流に挑戦
O・Mさん(兵庫県)
2020年度 文学部人間学科 3年次編入学
2021年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈卒業後のキャリア〉 介護施設で働きながら、ボランティアで市内在住の外国人の方に、日本語レッスンを1対1で実施しています

入学理由
2010年に創価大学通信教育、教育学部教育学科を卒業しました。
感染症の中で転職を考えていたが2020年4月、高校に入学した長男がリモートで学習する姿を見て、私自身ももう一度創大生として学びたくなりました。
どうせ学ぶなら資格が取れる学科がいいと思い、通信教育部の窓口に電話で相談し、日本語教師の資格が取れることを聞き、即決しました。
通信教育部で苦労したこと
日本語教員科目には、意外とスクーリング科目が多かったこと。スクーリングはオンラインであったため、パソコン操作に最初は戸惑いました。
試験もオンラインで自宅で受験したため、パソコンでの入力のスキルを修得するのが大変でした。
一番の思い出
様々な困難を乗り越え、最短2年で通信教育部の文学部一期生として卒業できたこと。
そして、2010年の卒業式以来、卒業式に袴姿で再び参加できたことが一番の思い出です。
役に立った、 おすすめ科目
日本語の表現、日本語教育学特講A、現代社会研究への招待、ハングルⅠ
通信教育部の学びが活かされていると感じること
創立者の行動や志です。例えば、年齢、性別、国、立場を問わず、縁を大切にして、目の前の人を全力で向き合い励ますことを大切にしています。
「学は光、無学は闇」学び続けることが自分の成長に繋がっていることを実感しています。
今後の目標
現在は介護施設に従事しています。来年度は国家資格「介護福祉士」を目指しています。
日本語教師、介護士としてもともにスキルを磨き、将来は在留資格介護や特定技能で日本に働きにこられる外国人の日本語サポートができる仕事につけたらと思っています。
日本語教員試験について
試験に向けた勉強
介護職として働きながら、平日は隙間時間を利用し、休日は朝から晩まで勉強しました。
使用教材など
・日本語教育能力検定試験対策問題集(アルク)
・日本語教員試験まるわかりガイド(アルク)
・日本語教員試験対策用語集(アルク)
試験に向けたアドバイス
基本の用語と意味は完璧に覚えることが大切です。
また、何度も何度も問題集を解くことをお勧めします。
聴解問題に慣れるために、何度も音声を聞くことも大事です。
私の使命
K・Nさん(埼玉県)
2021年度 文学部人間学科 3年次編入学
2023年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈卒業後のキャリア〉 非常勤講師(日本語学校勤務)
私の使命
K・Nさん(埼玉県)
2021年度 文学部人間学科 3年次編入学
2023年度 日本語教員養成課程修了・卒業
〈卒業後のキャリア〉 非常勤講師(日本語学校勤務)

入学理由
日本語教員資格取得のために入学しました。
通信教育部で苦労したこと
レポートの組立や科目試験の準備に苦労しました。
一番の思い出
夏期スクーリングで実施された教育実習です。留学生へ、実際に授業を行い、とても良い経験となりました。
役に立った、 おすすめ科目
異文化コミュニケーション論、日本語教授法(教案作成)
通信教育部の学びが活かされていると感じること
山本忠行先生が、授業で常々語られていた、コミュニケーションはコミュニケーションで教える を、授業で実践しています。
今後の目標
日本語教員として、わかりやすい授業ができるようになることです。
日本語教員試験について
試験に向けた勉強
試験日の一か月前からは、平日、休日ともに、午前3時間・午後2時間、合計1日5時間の勉強をしました。
使用教材など
・日本語教育能力検定試験過去問
・日本語教育能力検定試験赤本
・日本語教員試験まるわかりガイド
試験に向けたアドバイス
聴解試験対策は、少しずつでも早めに勉強を始めたほうがいいです。聴いた文の、何が文法上誤っているのか、判断できる力が必要となります。
日本語教育能力検定試験過去問を5冊、繰り返し学習し知識を定着させました。5冊が終わるころ、用語集の8割は理解できていました。とても役に立ちました。
実際の日本語教員試験では、AIや著作権の見たことがない出題もありましたので、過去問以外の対策も必要であると感じました。
在学中に使っていた創価大学の教科書ですが、学生の時は特段何も思わず使用していましたが、実は、”とても良い教科書である”と受験勉強の際に気が付きました。
履修も深く考えずに科目を選んでいましたが、試験に関連する科目は、できる限り履修しておけばよかったと後悔しました。
試験は、範囲も広いので履修しておくことで、受験勉強の負担を減らすことができます。
受験される方、体調に気をつけて、頑張ってください。