教員採用試験に挑戦している皆さんへ
教職キャリアセンター指導講師 杉本 信代
夏の教員採用試験に向けて、準備をしている真っ最中ですね。自分が立てた計画は、上手くいっていますか?
2022年度1年間で、通信教育部の教員採用試験の合格者は100人を突破しました。すごいことです。みなさん、働きながら勉強の仕方を工夫して、それぞれが立派に成果をあげられました。
そこで、私がスクーリングや対策講座、また教育実習の担当者として、共に関わってきた方々の中から、見事合格されたお二人を紹介します。ご本人たちのご了解を得て、下記は、合格体験記「誓」
*からの抜粋です。
*教員採用試験合格体験記「誓」は、コチラからご覧いただけます。
「価値創造の人生」 根里 祐喜 さん
入学してすぐに、レポート課題という大きな壁にぶち当たりました。課題の内容が難しすぎて全然頭に入って来ないのです。何度も通教を辞めようか、との思いが頭をかすめましたが、夏期スクーリングに参加し、素晴らしい学友との出会いがありました。つらい時や苦しい時に励まし合える仲間がそばにいるということが、本当に大きな心の支えとなり、生涯の友を得られたことは何よりの財産だったと思います。
2020年秋には、母校での教育実習を経験しました。初めての教育現場にドキドキの連続でしたが、温かい先生方、学校の雰囲気、そして、子供たちの日々変わる反応や表情に触れるたび、教職という職業に大きな魅力を感じ、「一生、この仕事に就いていきたい」と決意することができました。
2022年7月、二度目の挑戦となる教員採用試験。一次選考を通過し、前年度のリベンジを果たすことができました。二次選考対策は、創価大学の二次選考対策講座にも積極的に参加しました。練習会で主体的に呼びかけ合って、意欲的に取り組む創大生の姿に、「自分も必ず合格するんだ!」と決意を強くすることができました。迎えた二次選考当日、集団面接では、練習会の成果を存分に発揮でき、個人面接では、実際に学級担任として働いている取り組みや対応を話すことができました。試験官の人柄も良く、集団面接メンバーにも恵まれ、安心して準備してきたことを出し切り、二次試験を終えました。改めて、面接こそ準備が一番大切だと実感しました。
2022年10月14日、合格発表日。ちょうど発表の時間、授業中だったため、授業が終わって恐る恐る教育委員会のホームページを開くと、そこに私の受験番号がありました。その日の職員夕会では、職場の先生方全員から温かい拍手をいただき、感動で胸が熱くなりました。
これから大変なこともあると思いますが、「教師こそ最大の教育環境」との創立者のご指導を胸に、周りの人を幸せにしていける教師を目指して、さらに前進してまいります。
「パイオニア ~聴覚障害を乗り越えて~」 平尾 純子さん
小学生のころ出会った特別支援学級の先生の温かさに触れ、憧れるようになった教師という職業。しかし、聴覚障害があることと50代で教師になることは、現実には難しいのではないかと悩んでいました。そんな時、夏期スクーリングで開催される「教職生大会」に参加しました。現職の先生がいきいきと語る体験に、教育者とはなんと素晴らしい職業なのかと、電撃が走るほど感動し、「絶対に教師になるんだ」と腹が決まりました。
2021年には、勤続20年のリフレッシュ休暇で3週間お休みをいただき、「自分を変えよう!」と夏期スクーリング全期に参加しました。教職キャリアセンターの先生が声をかけてくださり、「やっぱり教師になりたいんです!」と相談したところ、社会人経験枠で受験資格があることを教えていただきました。
また、ある先生は、聴覚障害のある教師は前例がなく、「平尾さんはパイオニア」だと激励してくださり、本当に勇気をいただきました。最初はこんなチャレンジは無謀だと思っていましたが、スクーリングを通して、同年代の同じ志を持った多くの学友と出会え、切磋琢磨しあえたことも、生涯の宝となりました。
2022年、初挑戦した教員採用試験の合格を勝ち取ることができました。通教に飛び込んで18年。教壇に立つという追い続けていた夢がやっと見えてきました。
今年も、創価大学通教の多くの学友が教員採用試験に合格しました。大変なことも苦しいことも共に乗り越えてきた同期と、教育者として使命の舞台に立てることが嬉しいです。今後の人生も、悪戦苦闘しながら、人間教育の実践者として成長しつづけていきます。
①なぜ教師を目指すのか、そしてどんな教師になりたいのか、自身の目標を明確にすること。
(そのことをしっかり文章にする。⇒ 志願書に書いた文をブラッシュアップさせる。)
②受験する自治体の対策を万全にする。
自治体によって、日程も試験科目も異なります。
特に、2023年度から、受験内容や選考方法などを変更している自治体があります。
自分が受験する行政の教育委員会ホームページを開いて、丁寧に確認しましょう。
例えば、東京都の二次選考での「集団面接」は廃止され、個人面接のみとなりました。
また、これまで「単元指導計画」の提出が求められていましたが、それも廃止されました。
③最終段階のこの時期、自分に合った学習計画になっているか。
やる気が出ない時は、現実の生活と計画が合っていないのです。スケジュールを練り直します。
④積極的に、教職キャリアセンター主催の対策講座や個人面接の機会を活用すること。
その時に励まし合う仲間を作って、情報交換をすると元気が出ます。
⑤睡眠・栄養・休息を聡明に取る。朝は早起きになること。健康管理の徹底。
勝利をつかむために、生活のリズムを整えましょう。
◎教員採用試験合格への道 ― 教育現場の教員不足の為に、採用試験が受かりやすくなっています。今が、絶好のチャンス到来です‼
強気でいきましょう。健闘を祈ります‼
すぎもと のぶよ SUGIMOTO Nobuyo
教職キャリアセンター指導講師
[ 職 歴 ] 東京都小学校校長
[専門分野] 国語科、特別支援教育
[担当科目] 教職概論、教職実践演習
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