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2023年07月21日

丹木の歳時記2023 文月(二)

創大Days編集部

蓮に「当たり年」があるのかどうかは分かりませんが、今年の「文学の池」の蓮は例年にも増して見事です。日頃の手入れが良いのか、はたまた養分や気候条件に恵まれたせいでしょうか。人気(ひとけ)のない早朝のキャンパスで蓮を眺めているとしばし暑さを忘れられます。ちなみに蓮が開花する時に「ポン」という音がするというのは俗信。正岡子規が「蓮開く 音聞く人か 朝まだき」と詠むなど、開花時に音がすると広く信じられていたようです。昭和10(1935)年7月24日、大賀ハスで有名な大賀一郎博士が上野の不忍池(しのばずのいけ)で行った観蓮会で音はしないことが確かめられました。この会には牧野富太郎や人類学者の鳥居龍蔵ら錚々(そうそう)たる顔ぶれも参加。大賀博士は20歳以上年長の牧野富太郎を大変に尊敬していたようで「ハスと共に六十年」という本の中で、この観蓮会の模様を綴っています。翌年の昭和11(1936)年には2.26事件が起こり日本は戦争へと向かっていきましたが、観蓮会は毎年絶えることなく開催されたようです。
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ページ公開日:2023年07月21日


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