レポート作成講義【入門タイプ】を担当して
通信教育部 准教授 清水 強志
6月に入りました。新入生の方に限らず、2年生以上の方におかれましても、順調にレポートの作成は進んでいますか?
通教での学びにおいて、「レポート」は非常に重要な位置を占めています。もし、レポートの書き方について悩んでいる方がおられましたら、ぜひ、「レポート作成講義」を活用して下さい。
昨年度からは、「レポート作成講義」のすべてのタイプ(入門タイプ、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプ)がオンラインで配信されていますので、場所や時間を気にすることなく、ポータルサイトからいつでも視聴できます。他方、対面での実施に関しては、昨年度は、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、残念ながら、ほとんどの「レポート作成講義」はオンラインでの実施になりましたが、今年度は、現状、対面で実施されています{入門タイプ(4月~6月)}。今後、7月にはAタイプ、夏期スクーリングの時には第1期から第3期までの各期において4タイプすべてが実施される予定です。オンライン配信と対面実施では、それぞれにおいてメリット・デメリットがありますので、対面での実施に参加できそうな方は、ぜひ、参加をご検討してみてください。
なお、各タイプを難易度順と勘違いされている方がいますが、まったく違います。簡潔に述べれば、各タイプには重なる部分もありますが、主に、以下について学びます。どのタイプから参加(視聴)してもまったく問題ありませんので、自分が苦手と感じるところから学んで下さい。
【Aタイプ】 レポート課題を的確に把握する方法およびテキストを正確に読む方法
【Bタイプ】 論理的に書くための技法
【Cタイプ】 推敲の仕方
【入門タイプ】の説明がなかったことにお気づきでしょうか? 【入門タイプ】は、レポート作成の全体像を俯瞰した上で、A~Cタイプの内容のうち、最低限知っておいて欲しい大事なところに限定し、かつ、(時間の都合)簡潔に説明します。つまり、【入門タイプ】のねらいは、レポート作成の全体像を俯瞰することを第一としています。そこで、私の講義【入門タイプ】では、(1)レポートとは何か、(2)レポート学習の進め方(全体像)、(3)レポート作成時の心得について、丁寧に話をします。
まず、(1)「レポートとは何か」では、レポートとは、与えられたレポート課題について、(「課題解説」の内容をふまえて)自分がしっかりと学んだことを教員に伝えるための「学習成果報告書」であり、また、レポートを書く目的は、「自分の読み、考え、書く力」を卒業までに飛躍的に向上させることにあることを強調します。下線を引きましたが、最初に「課題解説」を熟読することが肝要です!
ところで、皆さんは1通のレポート作成にどのくらいの時間をかけていますか(かける予定ですか)? また、もし、1通のレポートを短時間で作成し続けた結果、卒業時に、自分の読む力、考える力、書く力が飛躍的に向上していそうですか? そこで、(2) 「レポート学習の進め方(全体像)」では、1日3時間の勉強で10日間(計30時間)かけて書くことを「目安」として提示します(図1)。
その上で、 (3)「レポート作成時の心得」では、レポートを書く際に「不正をしてはいけない」ということを強調します。具体的には、他人のレポートを参照して丸写ししたり、教科書や(インターネット等を含めた)参考文献から丸写ししたり、断片的に抜き書きしたりすることは許されません。なぜなら、自分で考えて書いていないので、「読む・考える・書くスキル」の向上が達成されないからです。また、重要なことは、「剽窃」という犯罪行為になってしまうからです。そこで、犯罪者にならないための「引用・参考文献のルール」を知らなければなりません。詳しくは【Cタイプ】をご活用するか、あるいは、ポータルサイト内の「デジタル副教材」『学光2-3月号[2021年度版]』の拙著
「自立学習入門講座59-推敲と引用のスキル-」(pp.10-14)をご参照ください。
なお、このことに関連して、ぜひ、通教生の皆さんに知っておいて欲しいことが2つあります。第一に、提出したレポートは、過去にポータルサイトに提出されたすべてのレポートと照合されて「一致率」が表示されるということです。第二に、教員は、「AIによる類似文検索ソフト」によって、ホームページなどの文章と照合できるということです。
通教での学びの基本は、レポートの作成(読み、考え、書く)です。時間をかけて丁寧に書き進めて下さい。
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