文学部人間学科では、法務省入国管理局が定めた「日本語教育機関の告示基準(第1条第1項第13号イ)」を満たした基準カリキュラムを設置しており、所定の必要単位を修得することにより、日本語教師を目指すことが可能です。3年次編入学の方は最短2年で日本語教師課程を修了することができます。
これまでも、地域でのボランティアから国内の日本語学校、海外の大学講師など、多くの通教卒業生が各地で活躍しています。
現在、文化庁にて「登録日本語教員(国家資格)」について審議が行われており、今後、資格要件やカリキュラム等が変更になる場合があります。
日本語を母語とする児童・生徒・学生を対象としている国語の教員とは異なり、日本語を母語としない人々に対して日本語を教える教員のことです。
本学では、法務省の出入国在留管理庁が定めた「日本語教育機関の告示基準(第1条第1項第13号イ)」である「大学又は大学院において日本語教育に関する教育課程を履修して所定の単位を修得し、かつ、当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者」に該当するカリキュラムを設置しており、日本語教員を目指すことができます。当該基準を満たすためには、次の3点の要件を満たす必要があります。
- 大学を卒業していること。
- 文化庁が平成12年3月30日に取りまとめた「日本語教育のための教員養成について」に示された、「社会・文化・地域」、「言語と社会」、「言語と心理」、「言語と教育」、「言語」の5つの区分に分かれた授業科目から45単位以上修得すること。
- 教育実習を1単位以上含むこと。
本学の日本語教員課程において上記の3つの要件を満たされますと、日本語告示基準で求められた日本語教育に関する教育課程を修了したことを「成績証明書」に記載します。日本語学校等の就職などには、この証明が必要となる場合があります。
1990年(平成2年)度から2019年(令和元年)度までの推移を見ると,日本語教育実施機関・施設等数は「821」から「2,542」へと「3.1倍」に、日本語学習者数は「60,601人」から「277,857人」へと「4.6倍」にそれぞれ増加しており、日本語教員の人数も、「8,329人」から「46,411人」へと「5.6倍」に急激に増加しています。
また、全世界での日本語学習者数も、1990年(平成2年)度の「約98万人」から2018年(平成30年)度の「約385万人」へと大きく増加しています。
このように、日本語教育の学習者は国内外で大きく増加しており、今後も日本語教員の需要は、ますます増えていくことが予想されています。
日本国内での日本語教員を年代別にみると、60代の方が一番多く22.3%となっており、続いて50代が17.6%、40代が15.0%となっております。70代以上の方も11.1%を占め、5,000名以上の方がいらっしゃいます。日本語教員は年齢を問わず、多くの方に活躍が期待されており、特に、40代~70代の方が多く活躍されていることが分かります。
日本語教員の現場では、日本語(言語)を教えるだけでなく、日本の文化や習慣、社会や風土などについて教えることも求められます。その際には、豊富な社会経験や人生経験が必要になります。そういった点でも、幅広い年齢層に活躍の機会が求められています。
文学部人間学科を卒業するために必要な単位は、以下の通りです。
<1年次入学の方>
1年次入学(高等学校等卒業の方)の場合は、共通科目40単位、専門科目64単位、自由選択科目20単位の「合計124単位」の修得が必要です。
最短4年間で「大学卒業」「日本語教員資格の取得」が可能です。
<3年次編入学の方>
3年次編入学(大学・短期大学・専門学校等をご卒業の方)の場合は、専門科目のみで「合計62単位」の修得が必要です。
最短2年間で「大学卒業」「日本語教員資格の取得」が可能です。
「共通科目」と「文学部 専門科目」の一覧は、以下からご覧いただけます。
卒業に必要な単位がある一方で、日本語教員資格取得に必要な単位は以下の通りとなっています。
文学部人間学科では、文化庁が取りまとめた「日本語教育のための教員養成について」(平成12年3月30日)に示された、「社会・文化・地域」、「言語と社会」、「言語と心理」 、 「言語と教育」 、 「言語」の5つの区分に分かれた授業科目からの中から、①必修科目28単位、②選択必修科目8単位以上、③選択科目10単位以上の要件を満たし、合計46単位を修得することにより、「日本語教育機関の告示基準(第1条第1項第13号イ)」で求められた日本語教育に関する教育課程を修了したことを「成績証明書」に記載します。
「卒業に必要な単位」と「日本語教員資格 必要単位」
「卒業に必要な単位」と「日本語教員資格 必要単位」とを効率的に修得するためには、その「両方の必要単位となっている科目」を履修することをおすすめします。
専門科目の「卒業に必要な単位」と「日本語教員資格 必要単位」の両方の要件を充たす履修モデルを、
「文学部 専門科目」一覧に掲載しています。
3年次編入学の方は、3年次編入学生用一覧にある履修モデルの科目・単位(
○の付いた科目)を修得することで、「卒業」と「日本語教員資格を取得」することが可能です。
1年次入学の方は、1年次入学生用の一覧にある履修モデルの科目・単位(
○の付いた科目)に加え、「共通科目」の卒業に必要な単位(40単位)を修得することで、「卒業」と「日本語教員資格を取得」できます。
開講科目ピックアップ
ここでは、文学部人間学科の日本語教員養成課程で開講している科目の一部を紹介しています。
「異文化コミュニケーション入門」(スクーリング科目・2単位)
「異文化コミュニケーション入門」という科目名を聞いて、どんなことをイメージしますか?「異文化」という言葉から、外国の文化を想像する人がいるかもしれませんが、「異文化」というのは「外国の文化」という意味ではありません。この科目では、「文化」とは何かというところから思索を始め、異なる文化とのコミュニケーションについて、深く学んでいきます。
「異文化コミュニケーション」は、「差別」や「偏見」が生じるメカニズムを考え、真の平和構築のためのヒントを与えてくれる学問です。
スクーリングでは、メディア学習で学んだ内容を復習しながら、グループワークやディスカッションを通じ、より深く学んでいきます。創価大学通教のスクーリングには、世界各国・地域から、年齢も職業も異なる、多様な背景をもつ学生が集ってきます。様々な経験、体験を皆で共有しながら、「異文化コミュニケーション」と「差別」や「偏見」の本質を学んでいきたいと思います。
「日本語教材研究Ⅰ・Ⅱ」(スクーリング科目・2単位)
「日本語教材研究Ⅰ」では、日本語教員にとって必要な「教材を分析する力」を身に付けることを目的に学びます。スクーリングでは、教材・教具の種類や役割など基礎的事項を学んだ上で、市販教科書を分析し、学習者のニーズに合った教科書選びの方法を学習します。また、初級教科書を使い、各課の構成や使い方を学ぶとともに、文型や語彙の提示のしかたについて考えます。
「日本語教材研究Ⅱ」では、中級の教材について学習します。まず初級と中級の違いについて学び、その上で中級教科書の各課の構成や使い方、学習項目の洗い出しについて学びます。また、四技能「読む・書く・聞く・話す」のそれぞれに特化した教材を参考にして、新聞記事やテレビ番組などを使った中級レベルの教材作成に取り組みます。
グループで話し合いながら、授業の指導案を作成し、その指導案をもとに、実際に創価大学の外国人学生を相手にした模擬授業を行います。また、他のグループの模擬授業を見学し、授業の進行の様子や良かった点・問題点を授業観察記録にまとめ、ディスカッションを通して、どうすればよりよい授業となるかを考察します。
本学通信教育部の文学部人間学科において日本語教員の資格をめざす場合(異文化コミュニケーション(日本語)モデル)、入学から卒業まで(4年間または2年間)にかかる費用の概算は、以下の通りです。目安としてご参考ください。
|
1年次入学 |
3年次編入学 |
選考料 |
9,000円 |
9,000円 |
入学金 |
27,000円 |
27,000円 |
教育費 |
1年次 |
99,000円 |
- |
2年次 |
99,000円 |
- |
3年次 |
99,000円 |
89,000円 |
4年次 |
99,000円 |
89,000円 |
スクーリング受講料 |
313,000円 |
213,000円 |
合計 |
745,000円 |
427,000円 |
- 上記のスクーリング受講料は、標準的な履修モデルでオンデマンドまたはリアルタイムスクーリングを履修・受講した場合の概算です。実際に受講するスクーリング科目数やスクーリングの種類により、スクーリング受講料は増減します。
- 過去に創価大学、創価女子短期大学、創価大学通信教育部に在籍経験のある方は、入学金が減免されます。
日本語教員や日本語教員養成課程に関してよくあるご質問(FAQ)は、以下からご確認いただけます。
入学出願に関する情報やお手続きは、下記リンクからご確認いただけます。
卒業後の私【vol.01】
日本語教員をめざして、66歳で創大通教に入学した宮本さん。みずから3年間で卒業するという期限を設定し、海外研修で1年間休学しながらも、強い意志で取り組み、見事に目標を達成しました。
「人生では、60歳を過ぎるころ、家族最優先で生きる期間が終わり、自分ひとりのための期間が始まります。そこからどう生きるかが大切ではないでしょうか?前向きに挑戦することで、新たな景色が広がります。創大通教は、そのためのまたとないチャンスになるはずです。」
年齢や環境を言い訳にせず、夢に向かう宮本さんに、パワーの秘訣をうかがいました。
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