科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
1 |
履修パターン |
S |
科学技術(テクノロジー)の危機、民主主義(デモクラシー)の低迷、無力感(シニシズム)の蔓延――社会の閉塞感がますます強まっている今日、21世紀を生き抜くための智恵の構築を目指し、改めて「人間とは何か」を問い直す総合的視座を探究します。本授業では、文学部の掲げる①「生命の尊厳の探究者たれ」、②「人類を結ぶ世界市民たれ」、③「人間主義の勝利の指導者たれ」という三つの指針を軸に、科学と人間、日本と世界、理想と現実との架橋をいかに行なうかについて、受講者とのディスカッションも交えつつ考えたいと思います。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
1 |
履修パターン |
S |
年々、外国からの観光客が増加しているだけでなく、外国籍の住民が占める割合も大きくなってきている日本。国際化が進み、多文化共生が叫ばれて久しいが、文化の違いによって起きる摩擦も少なくない。異文化コミュニケーション入門の講義では自分が育った環境で築き上げてきた考え・文化と、他の人が他の地域で育ち、築き上げた考え・文化の違いを様々な具体例から知ることからはじめ、その違いについて考察する。他の地域の文化を知り、それを理解していくことが摩擦解消の糸口である。日本語教員養成の大切な学問の一つであるといえよう。
科目コード |
- |
単位数 |
4 |
配当年次 |
1 |
履修パターン |
S |
この科目の目標は、日本語教師として働くために知っておかなければならない知識、身に付けておかなければならない技能、日本語教育に取り組む心構えなどについて学ぶともに、日本語教師としての具体的な将来像を描けるようになることです。内容は、日本語教育を取り巻く社会的状況に関する理解を深め、その使命と役割について学びます。また言語学や教授法、評価法、第二言語習得理論、社会言語学などの概要、さらに異文化コミュニケーション、日本語教育略史などを学ぶことによって、日本語教育を歴史的、社会的に位置づけます。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
T |
言語学の中で最も意味的な領域を扱う語用論の基礎知識をもとに、日本語における対人コミュニケーションのあり方について学びます。人は対人コミュニケーションにおいて、暗黙のうちに高度な約束ごとや思考法を駆使することによって表現形式よりもっと豊かな内容をやり取りしています。それを改めて客観的に意識しながら考えていきます。特に後半は、日本語学の最新トピックとして「配慮表現」を取り上げます。日本語教師をめざす人たちのために、コミュニカティブ・アプローチとの関連も学んでいきたいと思います。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
対照言語学は任意の2つの言語を比較し、その相違点や類似点を明らかにすることを目的とする言語学の一分野である。言語の特徴をより深く捉え、外国語教育に役立つ大きな知見を得られる。講義では中国語と日本語、英語と日本語等の対照から、それぞれの言語の特徴を捉え、言語の理解を深める。また、日本語学習者の誤用を母語の干渉や転移等から分析し、日本語教育への応用について考察する。さらに日本語と外国語の対照分析を行なう。その際、学習経験のある外国語と日本語の比較対照するため、辞書(電子辞書も含む)の使用を勧める。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
目標:日本語の音声的特徴について,音声学と音韻論の両面から認識し分析する能力を養う。
授業計画:➀音声学とは②調音音声学③文字と音声④音声記号(IPA)⑤母音⑥子音⑦撥音・促音・長音⑧音素と異音⑨弁別素性⑩音変化⑪拍と音節⑫アクセント⑬イントネーション。これらの項目について理論のみならず、演習を通して実践的に知識が身に付くようにしたい。特にIPAを用いての音声認識は学習の土台となるため、取り分け重要である。アクセントの把握も実習が重視される分野である。これについては方言への言及が必要である。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
1 |
履修パターン |
S |
初学者を対象に、「日本文学」を研究するために必要だと思われる、基礎的知識・文学用語・文芸概念および文学理論について講述する。はじめに、<文学>上のジャンルである<小説>を取り上げ、その語義と適用範囲・語源・歴史的展開・日本における受容の在り様・明治維新以後の近代小説の誕生など、さまざまな角度から解説する。続く講義前半では、基礎的な定義と分析概念の講義を行う。講義後半は実際の小説を題材に、前半で紹介した分析概念を用いて考察する。
科目コード |
- |
単位数 |
4 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
F |
目標は、日本語を科学的・客観的に分析するための言語学的知識を身に付け、それを外国人の日本語指導に活用できるようになることです。内容は大きく2つに分かれます。前半は日本語を言語学的に分析し、日本語の特徴を、音声学、形態論、文法、語彙、統語論などの観点から分析していきます。特に助詞の用法や活用の仕組みと機能などに焦点を当てて学びます。後半はヨーロッパやアジアの言語を9言語取り上げ、その発音や表記、語彙、文法などの面から特徴を学びます。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
1 |
履修パターン |
T |
現代の日本語を中心として、日本語の構造を理解し、日本語を分析する観点を養成することが目標となる。日本語の位置づけや言語学について学んだ後、日本語の音声・音韻、表記・文字、語彙、文法、文章・文体という言語構造の理解を、現代日本語を主要な資料として学ぶ。次いで、日本語の方言、言語生活、日本語教育など、言語構造の周辺部分の分野を学ぶ。そして、日本語学の基本的な知識・概念の理解を中心とし、その知識を確かに伝えられる表現力・文章力を養う。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
1 |
履修パターン |
T |
古代の日本語を中心として、日本語の構造を理解し、日本語を分析する観点を養成することが目標となる。古代日本語の音声・音韻、表記・文字、語彙、文法、文章・文体という言語構造に関わる分野の理解が中心となる。次いで、日本語の方言と歴史、言語生活の歴史、日本語研究の歴史などの言語構造の周辺域に渡る分野も学ぶ。そして、日本語の歴史的事実とその変遷に関わる基礎的な事実を理解したことを表現する文章力の養成も併せて培う。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
T |
日本の平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての、いわゆる古代・中世の歴史について、鎌倉幕府の創設者源頼朝に焦点を当てつつ概説する。東国に基盤を持つ武士たち、及び武士たちによって生み出された武家政権と、京都の朝廷という伝統的な公家政権との関係を、最新の研究に基づいて明らかにしていく。こうした具体的な事例に対して詳細な分析を加えることにより、日本の古代中世社会に見られる特質や、歴史のダイナミズムを理解できるようになることが目標である。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
3 |
履修パターン |
S |
目標は、小中学校において日本語指導が必要な児童生徒に対して、適切かつ効果的な日本語支援とJSL指導ができるようになることです。内容は、3つの分野からなります。まず、外国人児童を受け入れたときのクラス運営や生活指導に関することを学びます。次に、日本語指導に関わる内容として、初期指導やJSLカリキュラムなどについて理解を深めます。生徒の言語習得過程と学習言語能力の問題などについても確認します。さらに、外国人児童生徒を取り巻く制度や法令などについて学びます。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
3 |
履修パターン |
T |
教育における「評価」とは、教育活動の実態を把握すると共に、その改善を第一義とするものである。教授する側と学習者の双方が、教育目標の達成度を知ることにより、それぞれの教授法、学習方法が適切であったか、不適切であればどう改善すればよいか、を考える大きな手がかりとなる。当科目では評価の具体的な一形態である「テスト」を実際に作成しながら、テストが備えるべき条件とは何か、妥当性と信頼性の高いテストとは何かを考えていく。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
3 |
履修パターン |
F |
目標は、日本語教育を通時的、共時的に幅広い視野から捉えることができるようになることです。内容は、まず日本語に関して日本語教育史、国語教育史および外国語教育史を踏まえつつ、言語政策的な観点から理解を深め、日本語教育の社会的使命とはどのようなものかを考えていきます。次に、世界の多言語状況を国別や地域別に見ていくことで、言語教育や言語政策の重要性について学びます。また、言語政策に関する基本理論を学び、多言語社会について自分なりの考察ができるようになることを目指します。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
T |
社会と言語の関係について、以下のキーワードを挙げ学んでいく。話し手の属性や場面による言葉の違いを扱う「言語変種」、話し手と聞き手の多様な「言語行動」、言語と民俗の関係を考える「言語生活」、言語に対する態度が言語行動や変化の原因と考える「言語意識」、国家レベルで計画する「言語計画」、多言語との「言語接触」、社会的要因による「言語変化」である。目標は、社会言語学の基礎的な知識を習得し、具体的な事例をあげてそれらを説明できること。また、言語と社会との多様な関係性を理解することである。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
初級レベルの日本語を教えるために必要となる文法事項について学ぶ。特に、国語教育と日本語教育での文法の捉え方や分析の仕方の違いに注目しながら、動詞、形容詞、名詞などの品詞について、その文法的特徴や下位分類などを見ていく。さらに、助詞の意味や用法についても学ぶ。また、基礎的な日本語文法の知識だけでなく、実際の教え方についても少し紹介する。目標は、国語と日本語教育の違いを理解し、実例を使って文法事項の説明ができること、文法構造を分析する視点を培うことである。
科目コード |
- |
単位数 |
4 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
T |
中上級日本語教育における文法項目について学ぶ。日本語母語話者を対象とする国語教育と違い、日本語非母語話者を対象とする日本語教育では、日本語を諸言語の一つとして客観的に見る視点からの文法観が求められる。そこで、「格」「態」「人称」「テンス」「アスペクト」「モダリティ」といった一般言語学の文法カテゴリーの視点から日本語を分析し、記述する思考法を学ぶ。そのことにより、学習者が日本語のどこに困難を感じるか、どこを間違えやすいかということを他言語と対照しながら予測できるような知識・技能の習得を目指す。
科目コード |
- |
単位数 |
4 |
配当年次 |
3 |
履修パターン |
F |
第二言語とは母語以外の言語を指すため、日本語教育は第二言語の教育であり、第二言語習得である。本科目では、第二言語を習得するプロセスやメカニズム、また第二言語習得に影響を与える要因、バイリンガリズムと年少者への日本語教育、第二言語習得を研究する方法などについて学んでいく。目標は、人がどのように言語を習得していくのかを多面的に考えることができるようになること、第二言語習得の研究をもとに効果的な日本語教育のあり方について考えることである。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
教材研究の目的、日本語教材の種類や使い方等の基礎的事項を学んだ上で、多様な市販日本語教科書を観察しその特徴を分析する。そして、日本語コースにおける教科書選びの方法、初級教科書の基本的な使い方、効果的な使い方について学ぶ。さらに、初級文型、動詞のフォームがどのような順序で提出されているか、初級文型をはじめとする学習項目がどのように提示されているかを調べ、その意図は何か、どのように指導すべきかについて考える。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
中級の日本語教材について学ぶ。初級と中級の違いについて学んだ上で、中級教科書の全体の構成、各課の構成を観察し、その意図を考えるとともに、効果的な使い方について考える。さらに、授業を行うにあたって必要になる学習項目の洗い出しに取り組む。また、長文の要点をつかむ速読教材、論理的文章を書くための作文教材、テレビ番組を使った聴解教材、自然なコミュニケーションを目指す会話教材、非漢字圏学習者のための漢字教材の作成に取り組む。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
T |
日本語教授法の歴史と理論を学ぶとともに、日本語教授法に大きな影響を与えたオーラル・メソッドやオーディオリンガル・メソッドといった外国語教授法の言語観、言語学習観、教育目標、教育内容、指導法について学ぶ。また、1970年代に提唱されたさまざまな外国語教授法、80年代に登場したコミュニカティブ・アプローチの理論や具体的な指導法を概観した上で、いまの日本語教育の現場においてどのような教授法が求められているかを考える。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
メディア授業では、日本語文法の最も基本的なことを学ぶ。面接授業では、初級日本語教育のコースデザイン、授業を組み立てる方法とその「練習方法」を中心に学ぶ。学習者へのニーズ調査・分析に基づき、コースが運営されることを学習する。特に、「シラバス」「練習方法」「評価方法」については、受講者全員で具体的に意見交換をしていく。「練習方法」では、「話す」練習を中心に考える。日本語教育におけるさまざまな教授法を概観する。また、多文化社会が進みつつある日本における目的別・対象別の日本語教育についても概観する。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
S |
「よりよい日本語表現」について総合的に考察する科目です。まず、「単語」・「文」・「文章」の特徴を理解し、文章の仕組みや文章理解のための表現技術を学びます。具体例をもとに、文章の書き出しと結末の特徴、タイトルのつけ方、目に浮かぶような描写の方法、相手が知らないことを手際よく伝える説明の方法などについて学びます。さらに、より実践的な学びとするために、文学作品を分析しながら効果的な日本語表現を考察します。心豊かな表現、説得力のある表現、また、読み深めることの楽しさについて学んでいく科目です。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
4 |
履修パターン |
S |
初級の授業における「文型導入と練習」の指導案作成と指導の方法について学ぶ。まず、「文型導入と練習」の授業を記録したDVDを視聴し、指導の問題点を検討する。そして、他の指導案例を紹介し、どのように「文型導入と練習」をすべきかについて考えるとともに、指導案の書き方を学習する。その上で、実際に指導案を作成し、模擬授業を行う。模擬授業実施後は、担当教員と受講生による論評をもとにフィードバックし、授業をさらに改善する方法について考える。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
4 |
履修パターン |
S |
中級の精読授業の指導案作成と指導の方法について学び、外国人に対する日本語指導を経験する機会として本実習を行う。まず、中級における精読授業の進め方、教材研究のし方、指導案の書き方について学ぶ。そして、精読授業の指導案を作成し、それをもとに実際に留学生に対して授業を行う。実習実施後は、担当教員、参観した受講生、授業を受けた留学生による論評をもとにフィードバックし、授業をさらに改善する方法について考える。
科目コード |
- |
単位数 |
2 |
配当年次 |
2 |
履修パターン |
T |
日本語の語彙と表記に関わる分野を学ぶ。「日本語学概論Ⅰ・Ⅱ」などの基本的な知識を学んだ後に、より深く語彙・表記に関わる分野の知識を学ぶことが目標となる。語彙については、語種・位相・語義など、語彙的カテゴリーの理解を深め、調査研究を可能にする知識を習得する。表記については、文字と表記の関係をより深く理解し、漢字・ひらがな・カタカナ等の言語構造に関わる分野と、正書法などの現実の書記との関係を説明できる知識を学ぶ。語彙・表記とも、概論では深められていない日本語教育との関連も理解する。
科目コード |
- |
単位数 |
1 |
配当年次 |
3 |
履修パターン |
S |
卒業論文作成に際し、テーマの選択、研究目的、研究理論、研究仮説、研究意義、研究範囲および先行研究の整理方法、研究方法について詳細に指導します。研究方法に関しては、文献調査、フィールドワーク、質的方法論、量的方法論について紹介します。先行研究の整理に関しては、専門分野における研究動向の整理、把握をベースに、自身の研究テーマの学術的独自性の発見について各人のテーマにそって指導します。学生は、それぞれの問題関心を明確にし、それらを専門分野の学術的動向と結びつけ、各人の卒論執筆にあたることとなります。
科目コード |
- |
単位数 |
3 |
配当年次 |
4 |
履修パターン |
S |
各自が異文化コミュニケーション日本語・日本語教育に関する卒業論文を作成することを目標とする。質量ともに、通学課程と同等のものであることを条件とする。まずはテーマを選び、それに応じた先行研究を各自が探し、批判的に読みながら、テーマを絞り込む。ゼミ内で発表し検討しながら、論文の方向性をさらに考える。まとまったところでそこまでのレポートを作成し、中間報告を行って、論文の概要を検討する。次に、レポートに関する検討を行い、テーマに関する見直し、先行研究の読み込み、論文の構成の確認等を進めて、卒論の具体的な執筆に向かう。
科目コード |
- |
単位数 |
4 |
配当年次 |
4 |
履修パターン |
T |
各自がそれまでに学んだことを振り返り、異文化コミュニケーション日本語・日本語教育に関するレポートを作成し、提出する。レポートの内容は、1.現在の課題とテーマの決定に到る経緯、2.1のテーマに関する先行研究、3.先行研究からわかった点および残された課題とそれに対する対処方法、4.今後の課題とそれに対する具体的な提言という観点より執筆する。あくまでも既に書かれた内容をまとめるだけでなく、各自の独自の意見を反映していることを評価する。